認知症高齢者への自立支援に於ける3つのコンセプト
デザインが重要*
・デザインとは、認知症に伴う障害に対抗する為の物理的環境を形成する以上のものです。それには、専門家が、基準、慣行、行動に取り組み、認知症の方々自身が、住む環境に関わる方法をフレンドリーに変える事が含まれる。
・加齢に伴う変化や感覚障害、運動障害、認知障害の組み合わせにより、周辺環境の理解やナビゲートの困難性そして転倒の危険性が増し、機能、
行動、自立性そして生活の質が著しく低下。
従って、高齢者や認知症者の障害を理解しニーズのサポート。
介護現場でのロボット介護機器導入**
・介護現場に於いては、介護職員や付帯者の負担軽減の観点からも、ロボット介護機器の導入は有効な選択肢の一つである。
・機器の特性、利用者や家族への同意、機器の使い方における配慮やプライバシーへの配慮等を複合的に考慮して機器選定を行う必要がある。
提供側と認知症高齢者との共創
・データを蓄積し、PDCA サイクルを構築し、介護職員や施設への一定の負担もあるが、定量的・定性的で科学的な根拠に基づいた介護、効率的で質の高い介護への転換を図れる。**
・認知症高齢者が望むソリューション(デザイン、規格、介護ロボット)が、多様な選択肢を有し持続可能な形で社会実装される。***
・取得データ共有の為のデータベース管理(DB)そしてプライバシーの件や商用利用での体制づくりが検討される。***
*スターリング大学DSDC Dementia https://www.dementia.stir.ac.uk/design
**「介護ロボットの導入支援及び導入効果 実証研究事業」事業実施報告書
平成 30 年 3 月 厚生労働省 老健局高齢者支援課
***認知症イノベーションアライアンスWG 令和3年度 第1回 事務局資料 今後の認知症
イノベーションアライアンス ワーキンググループの取組みについて 経済産業省 ヘルスケア産業
3つのコンセプトと認知症高齢者との交わり方
認知症施策推進大綱(厚労省)の施策への方策として認知症高齢者を主体とした主要サービス提供空間や環境でのユーザー経験(UX)を軸とし、その他利用者の利便も考慮して、バリアフリー、ユニバーサルデザイン、スマート化そして国内外の認知症フレンドリー建築デザインのガイドラインや先進事例と近年著しく実証・実装されている支援ロボットやスマート化/ICTの普及で得られるビックデータの利活用との共創と交わり方の可能性を提示する。